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重加算税の判断基準について(2)

「重加算税」とは、事業者が税金を逃れるために帳簿に売上を過少に記載したり、金額等を改ざんするなどの不正行為を行ったと認められた場合にペナルティ的な意味合いで課せられる附帯税です。重加算税が課せられた場合には、本来納めるべき税金に加えてさらに35~40%増の税金を負担しなければならなくなります。「脱税」は法律に基づいて負担すべき税金を逃れることを意味し、企業の社会的責任を放棄する重大な犯罪といえます。

前回は、「重加算税」の判断基準についてまとめましたが、今回は所得税や法人税以外の税金についての「重加算税」を課される判断基準というものをみていきましょう。重加算税はなるべく課せられないようにしたいものです。

<消費税、源泉所得税の重加算税の対象となる不正事実>
【重加算税;消費税固有の不正事実の例】
・ 課税売上を、免税売上に仮装する。
・ 架空の免税売上げを計上、同額の架空の課税仕入を計上する。
・ 不課税又は非課税仕入を課税仕入に仮装する。
・ 非課税売上を不課税売上に仮装し、課税売上割合を引上げる。
・ 「簡易課税制度」を選択している事業者が資産の譲渡等の相手方や内容などを仮装して、高いみなし仕入率を適用する。

【重加算税;源泉所得税の不正事実の例】
・ 二重帳簿を作成していた。
・ 緒簿書類を破棄又は隠匿している。
・ 帳簿書類の改ざん(偽造や変造を含む)、帳簿書類への虚偽の記載、相手方と共謀しての虚偽の証ひょう書類の作成、帳簿書類の意図的な集計違いその他の方法で経理を仮装している。
・ 帳簿書類を作成せず又は帳簿書類への記載をせず、源泉徴収の支払事実の全部又は一部を隠ぺいしている。
重加算税を学んでいきましょう。

重加算税の判断基準について

今回は重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断されるケースについて学んでいきましょう。
まずは、重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断される場合は以下になります。

①二重帳簿を作成していた場合。
②帳簿及び書類を隠したり、偽りの記載などをしていた場合。
③税務申告で提出する証明書などを改ざんしたり、偽りの申請で証明書等の交付を受けていた場合。
④簿外資産(確定した決算の基礎となった帳簿の資産勘定に計上されていない資産)に係る利息収入、賃貸料収入等を計上していなかった場合。
⑤簿外資金(確定した決算の基礎となった帳簿に計上していない収入金、又はその帳簿に費用を過大もしくは架空に計上することにより帳簿から除外した資金)で役員賞与その他の費用を支出していた場合。
⑥同族会社なのに、株主に架空の者や単なる名義人を記載して、非同族会社として申告していた場合。

こういったケースの場合は、重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断されます。
次に、重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断されないケースを見ておきましょう。
重加算税の対象とならない前提として、証しょう書類等の破棄・隠匿や改ざんなどの不正行為が行われていないことが必要です。
その上で・・・

・売上などの収入の計上を繰り延べている場合に、その収入が翌事業年度の収益に計上されていることが確認された場合。
・経費の繰上計上をしている場合にその経費が翌事業年度に支出されたことが確認された場合。
・店ざらし状態等の棚卸資産を評価替えによって過小評価している場合。
・決算の基礎となった帳簿に、交際費や寄附金のような損金算入限度額のある費用を、他の費用科目に計上している場合。

などといった場合には、重加算税の対象とならない場合もありますので、注意が必要です。
重加算税について学んでいきましょう。

加算税の種類;まとめ

重加算税などの「加算税」には、いくつか種類があると書きました。
今回はその加算税には重加算税以外にどんな種類があるのかを説明していきたいと思います。

<過少申告加算税>
確定申告書を提出した後から、修正申告書の提出又は更正によって追加税額が生じた場合に課税されます。
但し調査などにより指摘され修正したものではなく、自主的に誤りに気づき修正申告の場合にはこの加算税はかかりません。

<無申告加算税>
確定申告期限内に提出がない場合、もしくは期限後に遅れて提出した場合で、納付するべき税額があった場合に課税されます。
ただし申告が出来なかった正当な理由があると認められる場合には、加算税はかかりません。

<重加算税>
無申告、過少申告、不納付の場合において、意図的に事実の全部もしくは一部を隠ぺい又は仮装等を行った(認められた)場合、いわば大掛かりな脱税の場合に重加算税が課税されます。この場合が重加算税に該当するのです。

<不納付加算税>
給与等の源泉徴収税額を納付期限内に納めなかった場合に課税されます。

<延滞税>
法定納付期限までに税金の一部又は全部を納付しなかった場合に課税されるのが延滞税です。原則として法定納期限の翌日から納付するまでの日数に応じてかかる利息に相当する税金です。

<利子税>
税金を納付期限までに納めることができない場合で、届出により所得税や相続税等の延納が認められた場合や、法人税で申告書の提出期限の延長が認められた場合、又災害などにより申告書の提出期限を延長する場合、延納日数に応じて利子税がかかります

このように重加算税以外にも加算税にはいくつか種類があります。

重加算税のあれこれ

重加算税は、納税者が事実の仮装や隠ぺいをして少なく申告の場合に、過少申告加算税の代わりに、増加分の税額の35%相当額を課すものなのですが、前もって仮装等だった事実を税務当局にさえ知らせているならば、重加算税の課税要件は無くなるのか。
国税不服審判所は、仮装等をあきらかにする時点で仮装や隠ぺいの事実は無くなるとの納税者の言い分に対して、仮装等を仮に知らせるとしても、重加算税の課税要件には何も影響しないと・・・。

以上のような件では、納税者の所得税申告につきまして、税務署が賃貸不動産の譲渡を自分の居住用不動産の譲渡とするなどの隠ぺいや仮装の行為があるものとして重加算税の賦課決定処分を行うのに対して、納税者が、前もって税務署の相談担当職員に、この不動産に自分達は居住していないことなどを明らかになっていることからも、隠ぺいであったり仮装の事実は無くなるとし、税務署の処分の取消しを求めたというものなのです。
納税者は、譲渡所得に関する相談の際には、相談担当者に対して、自分の居住用と偽装している住居には自分も親族も居住していないことや、また、居住用財産の特例を適用とするために自分および妻の住民登録をこの住居の住所地には異動したことなどの事実を説明しているのでありますので、国税通則法等に規定とする「隠ぺいま及び仮装」の事実はその時点で無くなるものであると主張。

これに対しての国税不服審判所は、重加算税については「隠ぺい、または仮装、その隠ぺい又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出」という国税通則法所定の課税要件を足することにより成り立つのであり、例え納税申告書の提出時点においたとしても、納税者が税務署に対しては、その隠ぺいや仮装の事実を知らせていたとしても、重加算税の課税要件に影響を与えるものでは無いと指摘、納税者の意見を退けているのである。重加算税、重加算税を学んで行きましょう。

重加算税にまつわるニュース

企業が脱税行為などをしているように装い偽装文書を捏造し、必要のない課税をし重加算税も自ら振り込むという手口だ、広島の国税局は、広島市内の税務署勤務の男性国税調査官(31歳)を懲戒免職に・・・というニュースがある。

国税局の発表によると、調査官は「脱税行為を指摘すれば評価が上がって、出世できるのではないかと思った」と話しているという、発覚しないよう、各企業に送った重加算税などを求める偽の通知書を「誤送付でした」と回収していていて。実は重加算税など計約33万円は自分で納付していたのである。
この調査官は2006年12月~07年6月に税務調査をし担当の業数社のうち3社について「脱税行為がある」と上司に虚偽の報告を・・・そして偽の通知書を作成していたようです。そして別の2社には、源泉所得税の課税を求め、同様の通知書を偽装という。その後調査員は懲戒免職になり・・・。重加算税を自ら振込してまで出世を望んでるとは・・・
脱税と節税はよく紙一重だと聞きます、担当の税理士さんに相談して節税対策をしましょう。

追徴課税と重加算税

重加算税という税金のほかに、同じく脱税したときに課せられる税金で追徴課税というのがありますが、いったい重加算税と追徴課税にはどういった違いがあるのかを説明していきます。

●追徴課税というのは国税の追加課税の事なのです。
追徴課税とは、実際に収めなければならない金額から、実際にもう収めてしまった税金を差し引いた金額を納めさせることを言います。

●重加算税は県、市町村民税に該当します。
重加算税の支払いの時には延滞金も上乗せして支払わないといけません。
重加算税というのは、脱税をした罰として通常の税金に上乗せして納めさせる税金のことを言うのです。

全てに重加算税がかかるの?

同じような意味の言葉ですが、脱税、所得隠し、申告漏れがあります。
では、これらはどう違うのか?全てに重加算税を払わないといけないのか、またどれだったら重加算税に該当するのか・・・。

払うべき税金をしっかり払わなかった場合に脱税や所得隠し、申告漏れといわれます。

  1. 脱税 払わなかった税金の額が大きく、手口も悪質のばあい脱税といわれます。この場合には、起訴されて有罪になり刑務所送りになることも珍しくありません。重加算税が課せられます。
  2. 所得隠し 所得隠しは脱税ほど悪質でないが2重帳簿などで所得を隠した場合です。重加算税は課せられます。
  3. 申告漏れ 最後に申告漏れですが、これは必要経費として計上したが、税務署がこれを認めないなど見解の違いから生じるものでこちらは認めて、修正申告すれば重加算税は課せられません。

株取引にも重加算税が

株取引による申告漏れ所得金額が、ココ最近は増えている。個人投資家の増加に伴い、株取引が活発化しているが、制度の理解不足による申告漏れなどが多かった。少ない元手で多額の利益が狙える外国為替証拠金取引(FX)では、インターネット取引で約6300万円の所得を得ていた会社員が無申告で、利益を再投資していた事例が見つかっている。
重加算税を含め追徴課税額は1700万円に上った。株取引で無申告だった夫婦に2300万円の追徴課税を課したケースもあった。株取引でも利益が出ていれば確定申告しないといけません重加算税がとられますよ~。

アフィリエイトで重加算税の恐れが?

私達サラリーマンには、重加算税は無縁だわ、なんて思っていてはいけません。サラリーマンにも重加算税は課せられる事があるんですよ~。
サラリーマンの副業でアフィリエイトをしてらっしゃる方も多いと思いますが、その方達の確定申告漏れが多い事実があるのです。
申告漏れの理由としては、確定申告することを知らない、これぐらいの副収入なら大丈夫だろうという安心感である、もしくは会社に副業がばれたくないなどといった理由のようです。
国税庁では、年々拡大するインターネット関連事業の情報収集及び実態把握の為に「電子商取引専門調査チーム」を設置しネット取引全体で申告漏れがないかという事に目を光らせています。
もし税務調査に来られた場合には、過去5年間、もしくは7年間はさかのぼって調べられますので、本税のほか付帯税や重加算税を課されるということにもなりますので、是非20万を超えるような場合には確定申告へ行って納税してください。納税は国民の義務なんです。重加算税を払うなんてことになったら、会社にも居られませんよ、社会的信用もなくなりますよ~。

有名人と重加算税

4月に落語家の林家正蔵さんが、事業所得として申告の必要がある祝儀の一部を仮装し隠ぺいして申告していなかった、というニュースがありました。
この申告漏れに対して、林家正蔵さんは東京国税局より重加算税など合計約4000万円余を追徴課税されておりました。
重加算税は付帯税の中でも一番修正申告税額が大きな課税です。
また、重加算税のような国税の延滞税は必要経費にはもちろんなりません。
有名人になられた方々は日ごろから注目を浴びておられるわけですから
色々な人からのバッシングを受け、私たち一般人には想像もできないくらいのダメージを受けられていることと思います。
しかし、色々な人達から注目されているからこそ、是非ともお手本となるような行動をとってもらいたいと思うものです。

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