重加算税関係のニュース

最近の重加算税に関するニュースをご紹介しましょう。

<阪神高速5億円申告漏れ、所得隠しも・・・大阪国税局指摘>
『阪神高速道路会社(大阪市中央区)は26日、大阪国税局の税務調査を受け、2008年3月期までの2年半に約5億円の申告漏れを指摘され、2000万円の重加算税を含む約2億円を追徴課税(更正処分)されたと発表した。同社は、指摘に従って納付するという。

同社によると、07年度に発注した調査業務の経費のうち、34件分について、実際には08年度に調査報告書を受け取っていたため、不適切と指摘された。うち6件(1億5000万円)分は意図的に経費を前倒しした所得隠しに当たるとして重加算税の対象になった。』
(2009年6月27日 読売新聞より引用)

このケースにおける重加算税のポイントは、期をまたいだ費用の計上に問題があったことです。
経費に計上する場合、対価(この場合は調査報告書)を「いつ受け取ったか」ということと、費用を「いつ支払ったか」ということがポイントになります。前払いで費用を支払っている場合には「前払費用勘定」というもので、決算時に控除しなければなりません。この「勘定科目」は簿記3級で習うものなのですが、けっこう計算が難しいんですよねぇ・・・。

だからといって、意図的に費用を前倒しして所得隠しと認定されてしまうと、今回のケースのように重加算税を課されてしまうことにもなりかねませんので、注意が必要です。重加算税を課されてしまっては元も子もないのできちんとした対応を心がけましょう。

重加算税適用基準

「重加算税」とは、税務署(又は国税庁査察部)による税務調査によって、悪質な所得隠しがあったと認定されると、その所得隠しと認定された部分は本来支払うべき税金に加え、いわば罰金に当たる重加算税を上乗せして支払わねばならないというものです。

しかし、この重加算税を課せられる基準となる、所得額や税額計算の基礎となる事実の全部または一部を「隠蔽し、または仮装し」とされる「隠蔽、仮装」と認定される基準は数値化されていません。

つまり、極論すると重加算税と認定されるかどうかというのは税務署の気持ちひとつということになります。
しかし、ある程度の重加算税と認定される判断基準は示されており具体的には、「二重帳簿の作成、請求書や領収書の破棄や隠匿、法人税であれば簿外資産から役員賞与その他の費用を支出しているなど」です。

上記以外にも、「(例外あり)事業の経営のほか売買、賃貸借などの取引を本人以外の名義または架空名義で行っていることや、所得の源泉となる株式や不動産などを、本人以外の名義または架空名義で所有していることなど」が重加算税と認定される基準とされています。

しかし、中小企業の税務調査では、問題点の1つや2つは出てくることが多々あります。そうした中で、重大な問題点が発見された場合に、別の部分で申告漏れを認めるなどして重加算税を逃れるような方法が通常行われています。つまり、重加算税は交渉過程におけるカードのひとつとして使われているのです。

マネー・ローンダリング

特にこの不況以前にも少し紹介した「資金洗浄;マネー・ローンダリング(Money laundering)」ですが、今回はこのマネー・ローンダリング(以下マネロンと省略)と税金の関係についてご紹介していきましょう。

マネロンは簡単に説明すると、犯罪や不正な経済行為によって得たお金を普通に使えるような「表」のお金にすることです。
具体的な話で説明すると例えば、麻薬譲渡人が取得した譲渡代金をあたかも正当な商品を譲渡した代金であるかのように装うため売買契約書を作成する行為、あるいは借入金、預り金等を装ってその旨の書類を作成し、あたかも正当な取引により得た資金であるかのように偽装する行為がその典型とされています。

こうして不正に得られたお金は新たな犯罪の資金源として利用されたりするので、徹底的な取締りが必要です。
しかし、資金洗浄されて税金もあたかも適正に支払われていると不正な資金の流れを止めることが難しいのが現状です。

こうしたマネロンの対処法として重加算税を拡大解釈して適用するのはどうでしょうか。不正な送金を繰り返して出所を不明瞭にしている資金や寄付を装って資金洗浄を行った資金に重加算税をかけてみるのはどうでしょうか。

重加算税の最高税率は40%ですが、もっと高くして手元にお金が残らないように意地悪するのもいいんじゃないかと思います。

重加算税を学ぶことで、お金の大切さ、税金の意義や重要性を学んでいきたいと思います。

重加算税と追徴課税の違い

これまで「重加算税」について詳しくご紹介してきましたが、重加算税とともに良く使われる言葉に「追徴課税」という言葉があります。
重加算税、追徴課税ともにネガティブな印象があるという点では共通ですが、違いはどこにあるのでしょうか。少し詳しくみていきましょう。

まずは「追徴課税」についてですが、追徴課税とは本来適正に申告していれば課されなかった税金のことです。つまり、不適正な申告に対する懲罰的な意味合いの税金です。こうした罰則的意味合いの税の総称が「追徴課税」ということになります。この中には、延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税、重加算税があります。ということで重加算税が追徴課税の中に含まれると言うことになります。

この「重加算税」とは追徴課税の中でも最も税率の高いもので、悪質な租税回避、脱税に対して課せられる税金です。無申告、過少申告、不納付の場合において、意図的に事実の全部もしくは一部を隠ぺい又は仮装等を行った場合、いわば大掛かりな脱税の場合に課税されます。この場合が重加算税に該当するのです。
 ・ ペナルティ1 = 過少申告税においては追加本税の35%
 ・ ペナルティ2 = 無申告加算税においては納付税額の40%
 ・ ペナルティ3 = 不納付加算税においては納付税額の35%
という高い税率が課せられるのも重加算税の特徴です。確かに重加算税は「重い」、「加算」に税と書くので重い加算税になります。
こうした重加算税が課せられないように、絶対に脱税行為を行ってはなりません。重加算税は税金面からのペナルティとなりますが、脱税は他にも社会的なペナルティも受けることになってしまいます。

タックス・ヘイヴン

今回は重加算税から少し離れていきます。皆さん「タックス・ヘイヴン(Tax Haven)」という言葉をお聞きになったことはおありでしょうか。日本語に訳すと「租税回避地(そぜいかいひち)」と呼ばれます。租税回避地とは税金が免除される、もしくは著しく軽減される国・地域を指します。有名なところではケイマン諸島などが挙げられます。

このタックス・ヘイヴンを利用した租税回避が広く行われているのが現状です。また、こうしたタックス・ヘイヴンを使ったマネー・ローンダリング(Money laundering)も蔓延していると考えられています。重加算税では取り締まれないのが現状ですが、犯罪によって得られた不正な利益を一般市場でも使える「キレイな」お金に変えるマネロンは重大な犯罪です。こうした行為に対しては厳正な取り締まりが行われることを望んでやみません。

租税回避と節税、脱税という行為は、「税金負担を少なくする(又は逃れる)」という目的では同じです。しかし節税が、法律の枠内で適正な税負担にすることを目的とするのに対して、租税回避は脱法行為に近い行為です。脱税は言うまでもなく犯罪ですし、重加算税という重いペナルティが課されます。重加算税は「脱税」などの犯罪に対して課せられるペナルティとして存在していますが、重加算税では租税回避行為やマネロンといった犯罪行為の抑止効果はないように思います。

重加算税を学ぶことによって、税負担の大切さ、脱税が重大な犯罪行為であるという認識を持つ必要があるのではないでしょうか。重加算税に限らず、過少申告加算税や、利子税といった付帯税は正しい納税を推進するために設けられています。重加算税を勉強することで税金を知っていきましょう。

重加算税の判断基準について(2)

「重加算税」とは、事業者が税金を逃れるために帳簿に売上を過少に記載したり、金額等を改ざんするなどの不正行為を行ったと認められた場合にペナルティ的な意味合いで課せられる附帯税です。重加算税が課せられた場合には、本来納めるべき税金に加えてさらに35~40%増の税金を負担しなければならなくなります。「脱税」は法律に基づいて負担すべき税金を逃れることを意味し、企業の社会的責任を放棄する重大な犯罪といえます。

前回は、「重加算税」の判断基準についてまとめましたが、今回は所得税や法人税以外の税金についての「重加算税」を課される判断基準というものをみていきましょう。重加算税はなるべく課せられないようにしたいものです。

<消費税、源泉所得税の重加算税の対象となる不正事実>
【重加算税;消費税固有の不正事実の例】
・ 課税売上を、免税売上に仮装する。
・ 架空の免税売上げを計上、同額の架空の課税仕入を計上する。
・ 不課税又は非課税仕入を課税仕入に仮装する。
・ 非課税売上を不課税売上に仮装し、課税売上割合を引上げる。
・ 「簡易課税制度」を選択している事業者が資産の譲渡等の相手方や内容などを仮装して、高いみなし仕入率を適用する。

【重加算税;源泉所得税の不正事実の例】
・ 二重帳簿を作成していた。
・ 緒簿書類を破棄又は隠匿している。
・ 帳簿書類の改ざん(偽造や変造を含む)、帳簿書類への虚偽の記載、相手方と共謀しての虚偽の証ひょう書類の作成、帳簿書類の意図的な集計違いその他の方法で経理を仮装している。
・ 帳簿書類を作成せず又は帳簿書類への記載をせず、源泉徴収の支払事実の全部又は一部を隠ぺいしている。
重加算税を学んでいきましょう。

重加算税の判断基準について

今回は重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断されるケースについて学んでいきましょう。
まずは、重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断される場合は以下になります。

①二重帳簿を作成していた場合。
②帳簿及び書類を隠したり、偽りの記載などをしていた場合。
③税務申告で提出する証明書などを改ざんしたり、偽りの申請で証明書等の交付を受けていた場合。
④簿外資産(確定した決算の基礎となった帳簿の資産勘定に計上されていない資産)に係る利息収入、賃貸料収入等を計上していなかった場合。
⑤簿外資金(確定した決算の基礎となった帳簿に計上していない収入金、又はその帳簿に費用を過大もしくは架空に計上することにより帳簿から除外した資金)で役員賞与その他の費用を支出していた場合。
⑥同族会社なのに、株主に架空の者や単なる名義人を記載して、非同族会社として申告していた場合。

こういったケースの場合は、重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断されます。
次に、重加算税の対象となる「仮装・隠蔽」と判断されないケースを見ておきましょう。
重加算税の対象とならない前提として、証しょう書類等の破棄・隠匿や改ざんなどの不正行為が行われていないことが必要です。
その上で・・・

・売上などの収入の計上を繰り延べている場合に、その収入が翌事業年度の収益に計上されていることが確認された場合。
・経費の繰上計上をしている場合にその経費が翌事業年度に支出されたことが確認された場合。
・店ざらし状態等の棚卸資産を評価替えによって過小評価している場合。
・決算の基礎となった帳簿に、交際費や寄附金のような損金算入限度額のある費用を、他の費用科目に計上している場合。

などといった場合には、重加算税の対象とならない場合もありますので、注意が必要です。
重加算税について学んでいきましょう。

加算税の種類;まとめ

重加算税などの「加算税」には、いくつか種類があると書きました。
今回はその加算税には重加算税以外にどんな種類があるのかを説明していきたいと思います。

<過少申告加算税>
確定申告書を提出した後から、修正申告書の提出又は更正によって追加税額が生じた場合に課税されます。
但し調査などにより指摘され修正したものではなく、自主的に誤りに気づき修正申告の場合にはこの加算税はかかりません。

<無申告加算税>
確定申告期限内に提出がない場合、もしくは期限後に遅れて提出した場合で、納付するべき税額があった場合に課税されます。
ただし申告が出来なかった正当な理由があると認められる場合には、加算税はかかりません。

<重加算税>
無申告、過少申告、不納付の場合において、意図的に事実の全部もしくは一部を隠ぺい又は仮装等を行った(認められた)場合、いわば大掛かりな脱税の場合に重加算税が課税されます。この場合が重加算税に該当するのです。

<不納付加算税>
給与等の源泉徴収税額を納付期限内に納めなかった場合に課税されます。

<延滞税>
法定納付期限までに税金の一部又は全部を納付しなかった場合に課税されるのが延滞税です。原則として法定納期限の翌日から納付するまでの日数に応じてかかる利息に相当する税金です。

<利子税>
税金を納付期限までに納めることができない場合で、届出により所得税や相続税等の延納が認められた場合や、法人税で申告書の提出期限の延長が認められた場合、又災害などにより申告書の提出期限を延長する場合、延納日数に応じて利子税がかかります

このように重加算税以外にも加算税にはいくつか種類があります。

重加算税のあれこれ

重加算税は、納税者が事実の仮装や隠ぺいをして少なく申告の場合に、過少申告加算税の代わりに、増加分の税額の35%相当額を課すものなのですが、前もって仮装等だった事実を税務当局にさえ知らせているならば、重加算税の課税要件は無くなるのか。
国税不服審判所は、仮装等をあきらかにする時点で仮装や隠ぺいの事実は無くなるとの納税者の言い分に対して、仮装等を仮に知らせるとしても、重加算税の課税要件には何も影響しないと・・・。

以上のような件では、納税者の所得税申告につきまして、税務署が賃貸不動産の譲渡を自分の居住用不動産の譲渡とするなどの隠ぺいや仮装の行為があるものとして重加算税の賦課決定処分を行うのに対して、納税者が、前もって税務署の相談担当職員に、この不動産に自分達は居住していないことなどを明らかになっていることからも、隠ぺいであったり仮装の事実は無くなるとし、税務署の処分の取消しを求めたというものなのです。
納税者は、譲渡所得に関する相談の際には、相談担当者に対して、自分の居住用と偽装している住居には自分も親族も居住していないことや、また、居住用財産の特例を適用とするために自分および妻の住民登録をこの住居の住所地には異動したことなどの事実を説明しているのでありますので、国税通則法等に規定とする「隠ぺいま及び仮装」の事実はその時点で無くなるものであると主張。

これに対しての国税不服審判所は、重加算税については「隠ぺい、または仮装、その隠ぺい又は仮装したところに基づいて納税申告書を提出」という国税通則法所定の課税要件を足することにより成り立つのであり、例え納税申告書の提出時点においたとしても、納税者が税務署に対しては、その隠ぺいや仮装の事実を知らせていたとしても、重加算税の課税要件に影響を与えるものでは無いと指摘、納税者の意見を退けているのである。重加算税、重加算税を学んで行きましょう。

重加算税にまつわるニュース

企業が脱税行為などをしているように装い偽装文書を捏造し、必要のない課税をし重加算税も自ら振り込むという手口だ、広島の国税局は、広島市内の税務署勤務の男性国税調査官(31歳)を懲戒免職に・・・というニュースがある。

国税局の発表によると、調査官は「脱税行為を指摘すれば評価が上がって、出世できるのではないかと思った」と話しているという、発覚しないよう、各企業に送った重加算税などを求める偽の通知書を「誤送付でした」と回収していていて。実は重加算税など計約33万円は自分で納付していたのである。
この調査官は2006年12月~07年6月に税務調査をし担当の業数社のうち3社について「脱税行為がある」と上司に虚偽の報告を・・・そして偽の通知書を作成していたようです。そして別の2社には、源泉所得税の課税を求め、同様の通知書を偽装という。その後調査員は懲戒免職になり・・・。重加算税を自ら振込してまで出世を望んでるとは・・・
脱税と節税はよく紙一重だと聞きます、担当の税理士さんに相談して節税対策をしましょう。

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